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新築のアレコレ!家を建てるなら絶対知ってほしい5つの注意点

2023.09.01
鳥居

WRITER

鳥居 龍人

二級建築士 e-LOUPEインスペクター

建築事務所を経て株式会社テオリアハウスクリニックに入社。前職での現場監督経験から、施工から設計まで幅広い知識と経験を持つ。現在はその経験をもとに戸建て住宅のインスペクション業務に携わる。JSHI公認ホームインスペクター。既存住宅状況調査技術者。

こんにちは。e-LOUPEの鳥居です。

今回は家を建てる時の注意点をテーマにお話ししていきます。

家づくりにはさまざまな「落とし穴」があります。

建築士としての立場から、特にこれには注意した方がいい、という点を5つに絞ってまとめてみましたので参考にしていただけると幸いです。

地盤は注意深く調べる

地盤の強さは建物の耐久性に大きく関係する重要な要素です。

地盤には

  • 山などを削って造成した切土
  • 擁壁と埋め立てで造成した盛土
  • 掘削した土砂等を元に戻す埋め戻し

などがあり、状況は様々です。


地盤の強度は基本的には住宅を建てる前にボーリング調査が行われ、もし地盤が軟弱であることがわかった場合は地盤改良が実施されます。

しかしボーリング調査はポイント数カ所で行う性質上、調査結果が土地全体に言えるかどうかは判断が難しい場合もあります。

また、埋戻しや盛土などで造成した土地では、地盤の締固めが甘いとその後建築した家に傾きが生じるリスクが大きくなります。

特に崖地の住宅は崖側に、付近に川が流れている場合は川側へ傾きが生じる傾向があります。

2020年には神奈川県逗子市でマンションの敷地の斜面崩壊に女性が巻き込まれる事故も起こったようです。

また古く安全性が確認できない擁壁の場合、土地を買っても家の建て替えができない場合もあります。

やはり地質には十分な注意を払った方がいいと思います。

急なデザイン変更にはリスクが伴う


メディアでよく話題になる欠陥住宅ですが、実はその原因の一端を買主自身が作ってしまっている場合もあります。

特にトラブルになりがちなのは急な仕様変更です。

「壁の位置を変えて欲しい」「扉の種類を変えたい」といった要望を急にしてしまうと、施工に余裕がなくなってミスが起こりやすくなる傾向があります。

家を建てるのは人間ですので、やはり施工店には工期に余裕のある施工をしてもらうのが望ましいと思います。

メンテナンス性・実用性を考慮する

家を建てるというとどうしても見た目のおしゃれさだけに注目が置かれがちです。

しかしやはり長く住み続けることになるお家ですので「実際に生活をする上で不便をしないか」という視点もとても大切です。


たとえば床下点検口が設置されていないお家ですと万が一の床下トラブルに対応できない可能性があります。

天井を大きな吹き抜けにすると換気扇の掃除をしたり電球が切れた際の交換にも苦労してしまうかも知れません。

1階をおしゃれな大理石の床にしたものの、冬はとても寒くて苦労している、と話されていた方もいらっしゃいました。

もちろんそういったお家を否定するつもりはありませんが、いい面だけを見るのではなく、どういった不便なことが起きるかも正しく認識した上での選択が大切だと思います。

収納スペースを確保する


家を建てた人がよく後悔した点として挙げるのが収納スペースです。

新築の時には子供も小さかったり家族の人数も少ないことが多いですが、それを基準に考えてしまうと年数が経って子供が大きくなったり家族が増えた時にどうしても物足りなさを感じてしまうという方が多いようです。

特に一から設計をオーダーをするような注文住宅では収納スペースの考慮を見落としがちな傾向がありますので注意が必要です。

家の面積に対する収納スペースの割合を収納率といい、収納率は10%以上あるのが望ましいと言われています。

こういった収納に関することをしっかりと提案していただける担当者に巡り会えるといい家造りが出来ると思われます。

東京都心部のような狭小エリアで家を建てる場合にも気をつけたほうがいいと思います。

建築後の品質チェック


建売であれ注文であれ、建てた家が引き渡される前の品質チェックは欠かせません。

私は以前、現場監督として家の建築に関わっていましたが、しっかりと施工を行ってくれる職人さんが多くいる一方で、見えない場所で手を抜くのが上手な職人もいてとても苦労をした記憶があります。

これまでの診断事例でもご紹介していますが、どんな家でも何かしらの不具合はあるもので指摘事項が何もなかった家はほぼありませんでした。

やはり住み始める前に住宅の品質を確認しておくことが安心・安全につながるのかなと思います。

さいごに


今回は家を建てるときの注意点についてお話しさせていただきました。

多くの人にとって家は初めての買い物になると思いますし、わからないこともたくさんあると思います。

ぜひ理想の住まいづくりにお役立てていただけると幸いです。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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