診断事例
小屋裏で断熱欠損が見受けられた中古住宅の診断事例
今回は築8年の中古住宅のホームインスペクションの事例をご紹介します。
ご依頼主様が元々ホームインスペクションに興味を持たれたきっかけはお知り合いの方から「住宅を購入する際はホームインスペクションを行なったほうがいい」というお話を聞いた事だったようですが、調査会社についてご自分で調べられる中で弊社のことも知っていただいたとの事でした。
当初は弊社以外にも検討をされたようですが調査内容でご依頼を決めていただいたとの事、ご用命いただいたことに対する感謝の思いを込めながら調査を実施しました。
建物は総じて良好な状態
調査を行った後の報告では
- 多少の経年劣化が見られた
- 築8年ということもあり、外装のメンテナンスを考える必要がある
という点は報告させていただきましたが、全体として特に大きな問題は見つからず、建物は良好な状態でした。
小屋裏の断熱材の施工状態が気にかかる
指摘事項にはなりませんが、小屋裏での断熱欠損(断熱材が部分的に覆われていない)が見受けられました。
天井の断熱材は夏の暑さが部屋に伝わりにくくする働きを持っていますが、断熱欠損があるとその働きが弱くなってしまいます。これからより暑くなるということもあり、その点が少し気に掛かりました。
断熱の施工に関しては今でこそ品質が高まってきましたが、昔の住宅だとただ置いているだけで隙間だらけだったり、ひどいケースでは裏表が逆、一部敷設忘れ・・といった物件も少なくありません。
今回断熱欠損が見受けられた箇所は真下に照明がある場所ですが、このような場所は断熱材の敷設が避けられてしまいがちです。
恐らく照明の熱がこもらないように、との意図があるのだとは思うのですが、それにしてももう少しいい方法はあります。直下の部屋が夏場の熱気の影響を受けないようにするには、断熱剤の手直しが必要であることをお伝えさせていただきました。
夏場の暑さは「断熱材」が原因かも
ところでe-LOUPEには「我が家は断熱材がきちんと入っていたのに何故暑いの?」と、新しい住まいの引き渡しをされた方からご質問をいただくことがあります。
その理由は、今回の物件のように断熱欠損が起きている事以外にも
- 断熱材の厚みの不足
- 窓の断熱性能の低さ
など様々考えられますので、「部屋が暑い」と一概にいっても家ごとに状況は異なります。
大切なのは「それぞれの状況に合わせた対策をとる」ことです。
弊社では建物診断以外にも、「床下や小屋裏の断熱性能を上げるための断熱リフォーム」も取り扱っており、現在の断熱性能を調べるための調査は無料で実施しています。
実際に既存の断熱材の手直しや断熱材の性能をアップといった対策のご依頼を弊社にしてくださった方もおりますので、もし「暑さが気になるので今の断熱材について一度しっかりと調べてほしい」という方は是非ご相談くださいませ。
▼このインスペクターが担当しました!
「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。