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ホームインスペクションのおすすめ業者と失敗しない選び方を徹底解説【関東】東京・神奈川・埼玉・千葉版


WRITER
鳥居 龍人
二級建築士 e-LOUPEインスペクター
ホームインスペクション(住宅診断)は、2000年代初頭に登場し、住宅購入者の間で徐々に注目を集めてきたサービスです。
当初は中古住宅の劣化状況やリフォーム箇所を確認するために利用されることが一般的でしたが、近年ではSNSや口コミを通じてその重要性が広まり、現在では新築住宅においても利用されるケースが増加しています。新築物件でのホームインスペクションは、購入前に施工ミスや欠陥を確認し、安心して引き渡しを受けるための重要な工程となっています。
しかし、ホームインスペクションを利用した人の中には、「業者選びで失敗した」と感じるケースも少なくありません。このコラムでは、業者を選ぶ際のポイントと関東のおすすめインスペクション業者について紹介します。
ホームインスペクション業者の選び方
住宅の購入を検討する際、購入後のリスクを軽減するためにホームインスペクションを活用したいと考える方は少なくありません。しかし、いざ依頼しようとすると「信頼できる業者をどう見つければいいのか」「どの基準で選べば良いのか」と悩み、踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
ここでは業者選びの際に注目すべき以下の6つのポイントについてご紹介します。
- 資格や実績について
- 料金の透明性と費用の相場
- サービス内容について
- 口コミや評判
- 担当者のコミュニケーション能力
- アフターフォローについて
それでは1つずつ解説していきます。
ポイント1:資格や実績について
ホームインスペクションの質は、調査を行うインスペクターの資格やその会社の実績によって大きく左右されます。経験が浅いインスペクターや無資格者が調査を行うと、不正確な指摘や重大な不具合の見落としが発生する可能性があります。
ただし、資格があるからといって必ずしも安心できるわけではありません。ホームインスペクションに関連する資格は数多くあり、中には筆記試験のみで取得できるものも存在します。
そこで信頼できる業者を選ぶために、必要最低限の資格と実績を確認する際のポイントを以下にまとめました。
- 資格について
- 調査を行う上でホームインスペクション業者に最も求められるのは、建築に関する知識や経験です。そのため最低でも以下の資格を持っているインスペクターを選びましょう。
- 建築士
建物の構造について理解しているか確認するために、最低限国家資格である一級建築士または二級建築士を持っている人が望ましいです。
一級建築士と二級建築士は扱える建物の規模に違いがありますが、どちらが優れているというものではありません。一級は高層ビルなど大きな建物を扱うことができ、二級は戸建て住宅を扱うことができるため、建築士であれば住宅に関する知識や経験を十分に備えています。
併せて現場経験や設計経験が豊富な人であれば、安心して調査を任せられます。- 既存住宅状況調査技術者
既存住宅状況調査技術者の資格は、中古住宅を調査するのに必要不可欠なものです。国土交通省が定める最低限の調査項目を理解していることの証明であるため、中古物件の購入時にはこの資格を持っているか必ず確認してください。
- 実績について
- 資格を確認した後は、その会社の実績についてもチェックすることが重要です。以下のポイントを参考に、信頼できるかどうかを判断しましょう。
- 診断件数
診断件数が多い業者は、さまざまな住宅タイプや状況に対応した経験が豊富である可能性が高いです。例えば、新築物件、中古物件、リノベーション物件など、異なる条件の住宅を診断している業者は、多角的な視点で問題を発見し、的確なアドバイスを提供できるでしょう。
Point
以下の項目をチェックして、知識と経験のある業者か判断しましょう。
保有資格
□ 建築士
□ 既存住宅状況調査技術者
実績
□ 診断件数
ポイント2:料金の透明性と費用の相場
業者選びの重要なポイントの一つとして、料金の透明性が挙げられます。料金が不明瞭な業者に依頼してしまうと、予期せぬ追加費用が発生する可能性があるため、注意が必要です。
調査内容に対する料金が適切かどうかを判断するには、一般的な料金の相場を把握しておくことが大切です。ホームインスペクションの料金体系は業者によって異なりますが、多くの場合、基本料金とオプション料金の2つが発生します。
一般的な費用相場 | |
---|---|
基本料金 | 6〜7万円 |
オプションを含む費用総額 | 11〜13万円 |
相場としては基本調査に約6~7万円、詳細な調査を含めた総合的な調査では合計で11~13万円ほどが必要になることが一般的です。
また、極稀に不動産業者や施工店を通して依頼すると、紹介料が加算されるケースもあります。紹介自体に問題はありませんが、料金に関する不安を減らすためには、できるだけ直接業者に依頼することをおすすめします。
ポイント3:サービス内容について
ホームインスペクションの内容は業者によって異なるため、基本料金に含まれる調査範囲や方法を確認することは、業者選びの重要なポイントです。特に、屋根裏や床下の調査内容については、どのような内容が含まれているのかを事前に調べておくことをおすすめします。
一般的なホームインスペクションでは、点検口から内部を覗くだけの調査が行われることが多いですが、雨漏りや水漏れなどの問題は点検口からの確認だけでは発見が難しい場合があります。そのため、屋根裏や床下の内部に進入して詳しく調査を行う業者を選ぶとより安心です。
また、調査後に受け取る報告書は、売買時や今後のメンテナンスに役立つ重要な資料ですので、必ず受け取ることをおすすめします。ただし、一部の業者では報告書の作成にオプション料金が発生する場合があります。そのため、基本料金にどこまでのサービスが含まれているかを確認し、総合的に判断して業者を選ぶと良いでしょう。
Point
サービス内容に関しては以下の内容をチェックし、総合的にどの業者が良いか判断しましょう。
□ 基本調査の内容
□ 屋根裏・床下調査の内容
□ 報告書の有無
□ オプションの内容
ポイント4:口コミと評判
実際にその会社を利用した方々の感想は、信頼性やサービスの質を判断するための重要な参考材料となるため、業者を選ぶ際には、ぜひ口コミを確認しましょう。特にGoogleの口コミ評価は企業側が不都合な内容を削除できないため、利用者の率直な意見を知ることができる貴重な情報源です。
口コミの評価を見る際は、星の数だけでなく口コミの件数にも注目するとより参考になります。
高評価が多くても投稿数が少ない場合は、本当に良いサービスなのか判断しにくいことがあります。一方で、口コミの数が多く、その中でも高評価が安定している場合は、多くの利用者から信頼を得ている証拠といえます。
より納得のいく選択をするためにも、評価の高さとあわせて、口コミの内容も確認するとよいでしょう。口コミの内容を確認する際には、高評価だけでなく低評価にも目を向けることが大切です。たとえば、
- 「サイトに記載されていたサービスを受けられなかった」
- 「インスペクターが施工業者とトラブルを起こし、引き渡し後の関係に影響が出そう」
といったコメントが投稿されていることもあります。
低評価の内容を含めて確認することで、その業者の強みや弱みを総合的に把握することができます。口コミをうまく活用して、信頼できる業者を選びましょう。
Point
口コミを確認するときは以下のポイントから、総合的に判断しましょう。
□ 口コミの総数
□ 星評価の高さ
□ 低評価の内容
ポイント5:インスペクターのコミュニケーション能力
ホームインスペクションでは、不具合が見つかった際にそれをどのように施工業者へ伝えるかが重要です。構造上の明らかな不具合であれば、施工業者も迅速に対応してくれることが多いものの、床の段差や壁紙の割れ、建具のガタつきといった細かな不具合については、施工業者の対応力や裁量に左右されることがあります。
そのため、インスペクターには高いコミュニケーション能力が求められます。しかし、一部のインスペクターは不具合を指摘する際に、「施工が不適切だ」や「なぜこのようなことになるのか」といった感情的な表現をしてしまい、施工業者とトラブルになるケースも見受けられます。
インスペクターのコミュニケーション能力を確認するためには、口コミや電話でのやり取りを活用すると良いでしょう。質問への対応の丁寧さや、専門知識に基づいた説明の有無をチェックすることで、信頼性や対応力を見極めることが可能です。また、過去の実績や他のお客様の感想を参考にすることで、さらに安心して依頼できる業者を選ぶことができます。

施工業者と買主の間に立って、円滑なコミュニケーションを取ることもインスペクターにとって必要な能力です。
ポイント6:アフターフォローについて
ホームインスペクション実施後、修繕が適切に行われたかを確認するために、インスペクターがアフターフォローを提供している場合があります。電話やメールを通じて写真を確認しながらアドバイスを受けられると、安心感が得られるため、ぜひ活用したいものです。
しかしながら一部の業者では、少しの修繕であっても「現地で確認したい」と不要な再調査を勧めてくることがあります。一見、直接確認してもらえるのはありがたく感じますが、再調査に追加料金がかかる可能性があるため注意が必要です。
また、アフターフォローが有料で提供されることもあるため、調査を依頼する前に、アフターフォローの内容や費用についてしっかりと確認しておくことをおすすめします。
Point
アフターフォローについて事前に以下のことを確認しましょう。
□ アフターフォローはあるか
□ ある場合はどのような内容か
□ 有料か無料か
ホームインスペクション業者のおすすめ一覧(関東版)
ここでは、関東圏で信頼できるおすすめのホームインスペクション業者をご紹介します。実績のあるおすすめ業者をご紹介しますので、業者選びに迷った際にはぜひ参考にしてみてください。
- 1.e-LOUPE(イールーペ)【当社】
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特徴 150以上の調査項目を基本料金で調査。床下・小屋裏の進入調査が標準対応。気密測定も実施。 費用 新築住宅 108,000円(税込)
中古住宅 132,000円(税込)対応地域 東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県の一部地域 e-LOUPEの大きな特徴は、通常ではオプション料金がかかる屋根裏・床下の進入調査や鉄筋探査、高所カメラ撮影、報告書作成などが基本料金に全て含まれた「1プラン1プライス」の分かりやすい料金設定です。
また、Google口コミに寄せられた口コミ数は250件以上、星評価4.9と業界最高水準をマークしており、お客様満足度が高い点も魅力です。 - さくら事務所
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特徴 業界最大手のホームインスペクション会社。個人向け不動産コンサルティングサービスを提供している。 費用 新築・中古 66,000円(税込)+オプション 対応地域 47都道府県全域 ホームインスペクションといえば「さくら事務所」と言われるほど、業界内外で高い知名度を誇る調査会社です。個人向け不動産コンサルティングサービスを創業し、業界を牽引するリーディングカンパニーです。
またドラマ『正直不動産』の監修を担当したり、WEB動画を通じて住宅に関する情報発信を積極的に行うなど、業界を牽引する会社として広く知られています。
- アネスト
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特徴 一級建築士のみが在籍する住宅調査会社。英語や中国語に対応した報告書を作成。 費用 新築・中古 55,000円(税込)+オプション 対応地域 40都道府県 業界でも珍しい一級建築士のみが在籍する住宅調査会社です。専門性の高さに加え、外国の方にも対応できるよう、英語や中国語での報告書を作成するサービスを提供しています。住宅調査において、安心感とグローバルな対応力を兼ね備えた会社です。
- 検NET株式会社
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特徴 雨漏り調査やリフォーム工事なども受け持つ会社。調査後にリフォームまで依頼できる。 費用 新築戸建て 55,000円(税込)+オプション
中古戸建て 40,150円(税込)+オプション対応地域 19都道府県 こちらはホームインスペクションだけでなく、雨漏り調査やリフォーム工事など多岐にわたる事業を展開しています。中古住宅の調査後、そのままリフォーム施工まで依頼できるため、調査から施工までワンストップで対応できるのが特徴です。
失敗しないための注意点
ここからは実際に依頼する際の注意点について解説していきます。事前にしっかりと確認しておかないと、後々思わぬトラブルに繋がることもあるので、ぜひ参考にしてください。
ここでは、注意すべきポイントを以下の4つにまとめました。
- 安すぎるサービスや過剰なサービスに注意する
- 予約やスケジュールの調整
- 依頼するタイミングで慌てない
- 報告書の内容が求めているものか確認する
これらのポイントについて、以下で詳しく解説していきます。
注意点1:安すぎるサービスや過剰なサービスに注意する
業者を探していると見かける、極端に安い料金を提示する業者には注意が必要です。
中には「0円で家全体を調査します」と謳うサイトも見かけますが、もちろん0円で調査しても会社は利益をあげられません。ではどのようにして利益をあげているかというと、一旦ホームインスペクションで状況を確認し、即座にリフォーム等の営業を持ちかける形でサービスを提供しているケースが多いです。

不要な調査を追加して見積もり額を膨らませるケースもあるため、不審な点があれば他の業者に相談することをおすすめします。
注意点2:予約やスケジュールの調整
希望する業者がある場合は、遅くとも希望日の1か月前までに日程をおさえておきましょう。
人気のあるホームインスペクション会社は、土日や祝日に予約が集中します。また、不動産業者の決算期に合わせて売り込みが活発になる2~3月や9~10月は依頼が増える傾向にあるため、希望日がその付近の場合は早めに調整することをおすすめします。
注意点3:依頼するタイミングで慌てない
内覧会直前にホームインスペクションの必要性に気づき、引き渡し前になんとか調査をしたいという方もいるかと思います。その際に慌てて業者を選ぶことはおすすめできません。
例えば、不動産業者から紹介された業者にそのまま依頼したり、内容をよく確認しないまま依頼してしまうと、調査内容に不満を感じることもあるため、しっかりと信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
予約状況によってはギリギリでも予定が空いている可能性や、キャンセルなどにより予約ができる可能性があるので、まずは希望する業者に連絡し、予約状況を確認しましょう。どうしても空きがない場合には、不動産仲介業者に相談するのも一つの手段です。
注意点4:報告書の内容が求めるものか確認する
報告書にまつわる失敗として
「わかりやすい報告書を期待していたのに、文字ばかりで写真や指摘箇所が明確でない」
「事前に伝えていた調査内容が記載されていない」
など、期待していた内容と異なる場合があるため、事前に確認することがおすすめです。
売却時などにも必要となるので、わかりやすさ、正確さ、調査項目の明確化が必須となります。可能であれば依頼前に報告書のサンプルを確認し、写真や詳細な説明が含まれているか、求める内容に合致しているかを確認しておくと安心です。
Point
報告書については、以下について確認しましょう。
□ サンプルを取り寄せできるか
□ 内容はどのような形式でまとめられているか
□ 詳細な説明や写真が掲載されているか
□ 調査項目が明記されているか
ホームインスペクションを活用するためのアドバイス
ホームインスペクションの調査後に渡される結果には、多くの場合、修繕に関する記載が含まれています。その中でも、特に雨漏りや建物の構造に関する不具合については、早急に施工店へ補修の可否を確認することをおすすめします。たとえば、外壁の小さなシーリングの隙間であっても、放置すると1年以内に雨漏りが発生する可能性があります。
こうした小さな不具合については、施工店が対応を渋る場合もあるかもしれません。そのような場合には、インスペクションの結果を基に冷静に話し合いを進め、必要に応じてインスペクターの意見を伝えることで、適切な対応を求めましょう。
また物件購入前であれば、これらの調査結果を購入金額の交渉材料として活用することも可能です。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回はホームインスペクションの業者を選ぶ際のポイントや注意点について詳しく解説してきました。
いくつか注意すべき点を挙げましたが、まとめると以下のような点を確認することが重要です。
□ 資格や実績がある会社か
□ サービスの内容は自身の希望と合っているか
□ 料金が明確で極端に安くないか
□ 口コミは良いか
□ アフターフォローはあるか
これらの情報をもとに、初めてホームインスペクションを依頼する方や、どの会社にすれば良いか迷っている方が、安心して選択できる一助になれば幸いです。
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