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新築住宅での手抜き工事の見抜き方を住宅診断士が解説

2023.03.31
鳥居

WRITER

鳥居 龍人

二級建築士 e-LOUPEインスペクター

建築事務所を経て株式会社テオリアハウスクリニックに入社。前職での現場監督経験から、施工から設計まで幅広い知識と経験を持つ。現在はその経験をもとに戸建て住宅のインスペクション業務に携わる。JSHI公認ホームインスペクター。既存住宅状況調査技術者。

こんにちは。e-LOUPEの鳥居です。

今回は建売の新築住宅で手抜き工事を見抜くためのポイントをお伝えしていきます。

現場の管理体制


職人さんはいわば手抜きのプロです。一見問題なくても人目につかない部分の工事はずさん・・・ということがよくあります。

それを防ぐために最も大事なのは現場の管理体制です。

現場でどのような管理が行われ、どのような検査を行ったのか、確認しておくことで建築当時の現場の状況に見当をつけることができます。

もし検査表が残っていたら確認してみることをオススメします。

目視できない場所


目視できない場所はよく手抜き工事が起きる場所です。典型的なのは床下や小屋裏、屋根などです。

配管を固定するための金具が取り付けられていなかったり、断熱材が欠落していたりです。

特に断熱材は多くの業者が施工に関わるため、たとえ施工時はちゃんとしていてもその後の別業者の施工によって状態が悪くなってしまう・・・ということも起こりえます。

点検口から周辺をのぞき、状態を確認してみるといいかも知れません。

目立たない場所


普段よく見えない部分を注意して観察すると手抜き工事を発見する場合があります。

例えば浴室の換気扇は点検口を開けて中を除くとダクトが外れていて、浴室の湿気を天井裏内に出しているような状態の場合があります。また設置する際に換気扇の保護フィルムを剥がさないで施工を終え、湿気を全く吸わない状態になっていることがあります。

先日見たのは室内の24時間換気の給気口です。本来ならばネジやボンドで固定しないといけない場所が全く固定されておらず、吸気を行うために押しただけで本体ごと壁から抜けてしまうような状態でした。

こういったものも施工後に一度作動確認を行っていればすぐに気付くものではありますがチェックが漏れがちです。

大半の不具合は目立たない場所で発生していますので、注意深く観察することが大切です。

匂いや湿気は手抜きのサイン!?

意外と大事なのが匂いです。

建物に入った時に湿気や匂いを感じた場合、何らかの欠陥がある可能性が考えられます。

例えば工程を非常に短期間で組まれた住宅では、たとえ施工の途中で雨が降ったとしても乾燥を待たずに建築を進めてしまいがちです。

もしそうなった場合、床下では基礎部分に水溜まりが残ってしまう場合があります。しかしこれはカビの原因になりますし、建物の劣化にも繋がります。

小屋裏から匂いを感じた際は雨漏りや場合によっては隙間から動物が侵入している可能性もあります。

もし普通と違う匂いがした時には床下や小屋裏など、見えない部分をチェックしてみましょう。

部屋の汚れ具合

室内が汚れている場合は要注意です。先ほどご紹介したように手抜きは見えない場所で起こりがちです。

しかし実際に目に見える場所ですら清掃が行き届いていないということは見えない場所でも不具合が起きている、と疑うのは自然な理屈だと思います。

もし、引き渡しの時点でクリーニングが済んでいると言われているにも関わらず、至るところにホコリやちりが散らばっているようでしたら手抜き工事を疑って注意深く観察してみてもいいと思います。

まとめ


今回は手抜き工事を見分けるポイントをご紹介してきました。

大切なお家ですので間違いがないよう、事前にしっかりチェックしておきたいところですね。

ホームインスペクションこちらのページでは今回ご紹介したような不具合の有無をプロの視点で公平に調査します。

もし興味がある方はぜひご連絡お待ちしてます。!
最後までありがとうございました。

 

「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。