e-LOUPEの旬ネタコラム
- 中古戸建て
中古住宅を購入する全体の流れとは?失敗しないポイントを解説
WRITER
鳥居 龍人
二級建築士 e-LOUPEインスペクター
こんにちは。e-LOUPEの鳥居です。
今回は中古住宅の購入の流れについてご紹介していきます。
住宅の購入には様々な手順を経る必要があります。多くの人にとって住宅は一生に一度の買い物であることを考えると分からないことだらけではないかと思います。
事前に全体の流れやポイントを押さえ、後悔のない中古住宅の購入にしていただけると幸いです。
目次
中古住宅を購入する時の全体の流れ
中古住宅の購入は大まかに、
- 売主への購入の申し込み
- 瑕疵保険への加入の検討
- 建物状況調査の実施の検討
- 重要事項の説明
- 売買契約書の確認
- 手付金の準備
- 売買契約の締結
- 住宅ローンの申込
- 引渡し日の日程調整
- 司法書士に必要書類を送付
- 引渡し
- 残代金の支払い
- 登記手続き
- 入居
というフローで行われることが多いです。
これらは大まかに契約前・契約時・契約後、という流れに分類できます。
契約前の流れと注意点
購入の申し込み
仲介業者となる不動産会社が用意した購入申込書を書いて売主に提出してもらいます。
購入申込書には価格などの購入希望条件を記入できるケースが多いです。
お互いの条件を共有し、交渉を進めていきます。
購入申込書はあくまで購入意思を伝えるだけのものですから、それがそのまま売買契約を意味するわけではありません。
途中で購入を取りやめることもできますし、そうしたからといって違約金などが発生することもありません。
また反対に、売主から購入を拒否されることもあります。
契約に際して支払うお金
契約前〜契約時に支払うお金として購入申込金と手付金があります。
購入申込金は購入申込時に予約の意思を示すために支払うお金で金額は5~10万円程度であることが多いです。もし売買が成立しなかった場合は返金されます。
一方の手付金は売買契約の締結時に買主から売主に支払うもので、最終的には購入の代金として使われます。
もし売買契約締結後に購入をやめる場合、購入者側の事情による解約であれば原則返金はされません。
契約についての書類の事前確認
売買契約では、
- 重要事項説明書
- 売買契約書
という2つの書類に署名・押印します。
もちろん契約日当日には不動産会社から説明をされることになりますが、初めて住宅を購入される方にとってその内容を理解をするのはとても難しいことではないかと思います。
おすすめは事前に重要事項説明書と売買契約書をコピーしてもらい、事前に目を通しておくことです。
特に目を通しておいた方がいいのは瑕疵担保責任の有無やその期間だと思います。
分からないことをなるべく無くした上で契約日当日を迎えましょう。
ホームインスペクションの実施
宅建業法という法律では、仲介業者が売買契約に先立ち建物状況調査を実施するかどうか、建物状況調査を実施する調査会社の斡旋が必要かどうかの買主への確認が義務付けられています。
もし建物の状態に不安を感じているのであれば、売買契約前に実施しておくのがおすすめです。
ただし注意点として、建物状況調査の調査方法、調査箇所、調査範囲などは固定されています(調査結果はこちらの書式で報告される)。
自分の望みにあった調査であるかどうかは事前に確認しておく必要があります。
また海外では調査会社と斡旋を行った不動産業者との癒着が社会問題となった歴史もあります。
より安心な調査にするには買主自らが調査会社と調査プランを検討されるのがいいのではないかなと思います。
また、建物の状況に応じて、瑕疵保険加入調査や耐震診断なども考えてみるといいでしょう。
売買契約時の流れと注意点
重要事項についての説明
売主は売買契約の前には購入する物件に関する重要なことについての説明を行うことが義務づけられています。
この説明のことを重要事項説明と言います。
重要事項説明は一応は売買契約よりも前に行わなければならないとされていますが、実際は売買契約と同じタイミングで実施されることが多いです。
もし建物状況調査を実施していた場合、調査結果について説明を受けるのもこのタイミングです。
説明は基本的に淡々と進められていきますので、もし分からないことや不明なことがあれば都度しっかり確認するのがいいかなと思います。
売買契約の締結
契約内容についての説明を受け、契約書への署名捺印を行います。
重要事項説明と同様に、少しでも不明な点があればしっかりと明確にしておきましょう。
特に瑕疵担保責任の確認は中古住宅の購入において非常に重要です。
手付金の支払い
売買契約の締結時には手付金を支払います。もし契約申込金を支払っていた場合、手付金として充てられます。
もし売買契約の締結後に買主の都合で契約を破棄する場合、手付金の返金はありませんので注意しましょう。
住宅ローンの申請
金融機関で住宅ローンを組むための準備をします。基本的には売買契約日に行うことが多いと思います。
申し込み時に必要となる書類は所得証明書や住民票などですが、金融機関により微妙に異なることもあります。
また、一部の書類は不動産会社に準備をしてもらう必要がある場合もあります。売買契約の際に確認されるといいでしょう。
融資の審査結果は買主にされる場合もあれば不動産会社に連絡がある場合もあります。もし買主に連絡がきた場合は、その結果をすぐに不動産会社に伝えるようにしましょう。
契約から入居までの流れと注意点
引き渡し日の日程調整
引渡し日は売買契約の時点で取り決められることが多いです。しかし何かしらの事情で引き渡し日を変更してほしい、となることも想定されます。
段取りに変更がないか再度確認をしておきましょう。
引渡し
金融機関から融資を受けたお金を売主へ支払い、登記に関する書類への記入を行って引き渡しが完了します。
中古住宅の売買では
- 土地や建物の所有権の移転
- 住宅ローンの抵当権の設定
に関する登記が必要となります。
司法書士にお願いして手続きを進めてもらいましょう。
用意すべき書類は不動産会社と連携をとりながら整えるといいと思います。
入居
その物件にいつから入居するかは買主が自由に決めることができます。
しかし引渡し日が変更となる可能性もあることを考慮すれば少し日数を開けて引っ越しの段取りを組まれた方がいいのかなと思います。
さいごに
今回は中古住宅の購入の流れをご紹介してきました。
後悔のない買い物をするにはやはり事前にわからないことを少なくすることが大切です。
事前に頭に入れておき、スムーズな取引に役立てていただけると幸いです。
また住宅購入前には以前に雨漏りやシロアリ被害が無かったか、あった場合の修復歴や保証は残っているのか等も確認するとより安心して物件を購入できると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
e-LOUPEトップページへ
e-LOUPEの診断内容
過去の診断事例集
e-LOUPEの診断料金
e-LOUPEお問い合わせフォームへ
「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。